現在、施設用の集塵機を購入またはアップグレードする予定はありますか? それなら、必要なものを確実に導入するため、次の6つの事項をお勧めします。
木屑や溶接ヒューム、大豆であろうが、粉塵の捕集はそれぞれまったく異なります。したがって、発生する粉塵だけでなく、プロセス別の粉塵の発生過程についても理解することが重要です。 プロセス中に発生する粉塵の捕集や制御に必要な空気量を決定する以上に、運用におけるあらゆるニーズを理解し定義する必要があります。
たとえば、粉塵が発生するのはプロセスに不具合があるときだけですか?それとも運転中は常に粉塵が発生していますか? プロセスは、1日数時間、間欠運転していますか? もしくは、1日8、16、または24時間、連続運転していますか? 複数のプロセスがある場合、それらはすべて同時に運転していますか? または、別々のスケジュールで運転しているプロセスもありますか? これらの条件によって、検討すべき集塵機の台数や型式は変わってきます。
1日に複数回の廃棄が必要なほどの粉塵が発生しますか? それとも、1日に1回、週に1回、月に1回などの廃棄で十分な程度の量ですか? これらの回答は、集塵機からの粉塵の廃棄方法に影響するものであり、ホッパーの少ない集塵機にするか、多い集塵機にするかなどを決定する要素となります。
フィルタリング後の空気を施設に戻して暖房や冷房の省エネに活用する場合、準拠すべこ法的規制はありますか? または、フィルター処理した空気は大気中に排出しますか? フィルター処理した空気を大気中に排出する場合、大気質に関する法的規制はありますか? これらの留意事項は、集塵機やフィルターメディアの選定に直接影響します。また、二次フィルターやモニタリングフィルターを含めるかどうかの決定にもつながる場合があります。
作業について詳しく理解することで、集塵機について適切な情報に基づいた戦略を決定でき、最適な集塵機を選定する重要なステップを踏むことができます。
集塵機に関して言えば、ワンパターンの汎用的なアプローチでお客様固有のニーズを満たすことはほぼ不可能です。 サプライヤーは、お客様の状況に必要な機能を提供できますか? 高さや設置面積などのスペースの制約により集塵機のカスタマイズが必要になることは珍しくありません。 集塵機サプライヤーは、排出装置、監視装置、火災や爆発の防止装置などの付属品を組み込むことができますか? サプライヤーは、必要な場合に特殊コーティングを施したり、特殊な圧力定格に準拠して集塵機を改造したりできますか? サプライヤーはこの種の変更をどのくらいの頻度で提供できますか? サプライヤーは、当該オプションや付属品に関するアドバイスを積極的に提供していますか?
このリストでお客様が最も重要視する事項の回答によって、各種ソリューションが浮かび上がります。ソリューションによって、メリットはさまざまです。 集塵機のサプライヤーは幅広い集塵機ソリューションを提供していますか? あるいは、サプライヤーは1種類の集塵機をすべての状況に適合させようとしていますか?
市販のカートリッジ、バグ、ひだ折りされたメディアの選択以外に、間欠または連続クリーニングなどのオプションも集塵機に関する計画を立てるうえで重要な役割を持ちます。 プロセスと集塵機設計の組み合わせを最適化することで、設備・運用コストの削減にもつながります。
また、プロセス全体を中央集塵機で管理するのではなく、必要な箇所に専用の集塵機を配置することで、資本経費も運用コストも抑えることができます。
集塵機の稼働に必要なユーティリティーを考慮することも重要です。 集塵機の据付位置では圧縮空気をすぐに利用できる状態ですか? 集塵機の稼働頻度はどの程度ですか? 集塵機の操作やメンテナンスは誰が行いますか? 集塵機の稼働中の消費馬力はどの程度ですか? 粉塵の発生中にのみ集塵機を稼働させることでコストを削減できますか? ダンパーではなく、集塵機に可変周波数ドライブ(VFD)技術を使用することで運用コストをさらに削減できますか? サプライヤーが提供する集塵機は、特定の排気の大気質を満たしますか? 大気質の水準をどのように監視しますか?
容易に据付するための主な要素は、集塵機のサイズと設置場所です。 巨大な中央集塵機は、そのスペクトルの一端を表したもので、クレーン1、2台を要し設置業者がダクトや関連機器を組み立てて設置します。 粉塵の発生場所かその近くに小型の集塵機、あるいは設置後すぐに使用できるユニットを置くことでニーズを満たせる場合、ダクト工事を削減または行わずに済む可能性があります。 その結果、フォークリフトの設置を減らし、集塵機への電気配線や圧縮空気配管も少なくて済みます。
プロセスについて理解し、局地的な集塵を行い、集塵機サイズを小型化することで、集塵機や関連機器の設置を簡略化できます。 さらに、設置作業の開始前に集塵機の設置・操作マニュアルを確認し、必要な工具やその他の特有の品目を把握してスムーズに設置できるようにします。 これにより、設置を簡略化できる組み立て順序も明確になります。 たとえば、現場での組み立てが必要なホッパーや脚部を使用している集塵機も多くあります。 場合によっては、ホッパーを上下逆さまにしてレッグを取り付けてから装置全体を反転させた方が容易に組み立てられることがあります。 あるいは、脚部を先に組み立てて、その上にホッパーを降ろした方が容易な場合もあります。 設置、操作、メンテンナンスマニュアルには、多くの場合、それらを図解したり、詳しい組み立て方法を記載したりしています。
残念ながら、集塵機を据え付けるだけでは、集塵に関する計画は完了とはいえません。 プロセスが継続する限り、集塵機も稼働します。 つまり、集塵機のライフサイクル全体で最大の価値を得るには、集塵機の資本コスト以外に、運用コストを考慮する必要があります。
交換用のフィルターや部品、ダウンタイムによる生産停止、稼働中のエネルギー消費など、すべてがコストや経費として加算されていきます。 プロセスに最適な集塵機を見つけるには、集塵機のサプライヤーと協力し、各種コレクターの初期コストや運用コストの比較を行います。
選定した集塵機の種類は、エアフィルトレーションに必要なエネルギーに影響する可能性があります。 安定した低圧力損失で動作するフィルターは、通常、クリーニング頻度が少なくてすむ上に、寿命も長く、集塵機の吸気に必要な電力は概して削減されます。 作業の部分ごとに専用の小型集塵機を数台使用することで、資本コストを増やさずに運用コストを節約できる場合もあります。 また、メンテナンスの容易さという点で中央集塵機が適した状況もあります。 購入する前に、集塵機の種類、設置場所、設計などを十分に検討してください。
技術的問題が発生した際に連絡すべきサポート担当者を集塵機のサプライヤーに確認してください。
集塵機の運用コストを検討する際、新しいフィルターや交換部品の発注が必要になる時期が来ることに留意してください。 集塵機のサプライヤーから一般的な交換部品のリストを入手しておくと、将来的に購入が必要となるアイテムを把握できます。 これらの部品をサプライヤーが在庫に持っているか、または自社で購入して在庫管理をしておく必要があるのかどうかを判断します。 また、アフターサービス市場の営業担当者から購入する必要があるか、他の供給チャンネルでも入手可能かどうかを確認します。 さらに、技術的問題が発生した場合や技術なサポートが必要な場合に誰が対応してくれるのか、どんな方法で連絡できるのかなど、集塵機のサプライヤーに積極的に確認します。
集塵機の選定や設置に関する決断は、その後何年にもわたって影響を及ぼすものです。 時間をかけて集塵機のニーズや代替案について評価することは、この先何年もメリットがあります。 その投資によって十分な情報に基づく決定が可能となり、集塵機の初期費用を削減し、この先何年も満足感を維持できます。 集塵機の購入においては、これが最善の方法です。
効果的な集塵戦略は、単に集塵機を設置するだけではありません。