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集塵プロジェクトの計画と実行に関する8つのヒント

ドナルドソントリット、地域セールスエンジニア John Staskiewicz

集塵システムを導入することで、生産効率の向上や従業員に清潔で安全な作業環境を提供できるなど、生産施設に数多くのメリットがもたらされます。 高品質な集塵システムがもたらす効果を考えると、据付がスムーズに進み、早くメリットを得られることが望ましいでしょう。

予算を提出し、承認が下りた後は、プロジェクトをできるだけスムーズに進められるよう、いくつかの重要点を考慮します。 次の8つのヒントを参考に、適切な装置を予定どおり搬入・据付・稼働し、プロジェクトを成功させてください。

1. 予算提出後にプロジェクト要件に変更がないことを確認してください。

最初に提出した予算が変更後のプロジェクト要件を反映していない事例が多々発生しています。 途中でプロジェクトの変更を行った場合、たとえ小さな変更であっても、システム性能に非常に大きな影響を与える可能性があります。 例: たとえば、集塵機の位置を少し変更しただけで配管の配置を変更しなければならない場合があります。 また、この場合、配管システムの計算を確認し、ファンの変更が必要ないかを確認する必要があります。 その他に次のような変更があります。 フロアでの生産レイアウトの追加または変更に起因するシステムエアフロー要件の増減。

今日の市場では、工場が工程や使用材料を変更したり、生産率が変動したりすることがよくあります。 こうした変更により、集塵システムが処理する粉塵の量も変化します。 また、捕集される物質の危険性を確認することも重要です。 物質によっては集塵機の設置位置やリスク軽減策の考慮が必要なものも多く、大抵の場合は機器を発注する前に対処しておく方が簡単です。 捕集する物質によってはプロセスモニタリング装置や物質処理システムの機能も必要になり、それらを集塵機に追加する必要があります。 このような変更の場合、捕集システムに供給される設備の調整も必要となる場合があります。

表面上はそれほど重要に見えない変更の場合でも、発注書を作成する前に、知識の豊富な集塵機サプライヤーにプロジェクト要件の確認を依頼するようにしてください。 サプライヤーは、当初選定された集塵機が変更後のプロジェクトのニーズや要件に適合しているかを確認するサポートを行います。 当初選定した集塵機では変更後のニーズを満たせない場合、サプライヤーは新たな要件に適合する他の集塵機の調査をサポートします。

2. お客様の会社で規格コンポーネントの要件が確立されていることをご確認ください。

規格コンポーネントには、モーター、ギアボックス、ロータリーエアロックバルブ、モータースターターやPLCなどの電気製品が含まれます。 お客様の会社が過去の実績に基づいてコンポーネントを規格化している場合は、必ず集塵機のサプライヤーにお知らせください。 確立されたコンポーネントを新たな集塵機に組み込むことで、お客様の会社の担当者によるメンテナンスが容易になり、システム全体に対する信頼性が高まります。

3. 設計/建設請負業者やエンジニアリング会社以外のリソースもプロジェクトに含めることを検討してください。

設計/建設請負業者やエンジニアリング会社は、産業用換気工学の原則・慣行を考慮せずに、空間のレイアウトを行うことがあります。 たとえば、高品質の集塵機サプライヤーは集塵機の性能にインレットとアウトレットの要件が与える影響を十分理解していますが、エンジニアリング会社の場合はそうとは限りません。 システム全体の性能を確保するために、建設請負業者やエンジニアリング会社に加え、知識の豊富な集塵機サプライヤーにも参加してもらい、プロジェクト図面を十分に見直してください。 集塵機サプライヤーは、集塵システムに関する経験を基に、適切な産業用ベントの設置に向けたアドバイスを提供できる必要があります。 優れた集塵機サプライヤーであれば、ダクトを集塵機に接続する方法だけでなく、タクトやフード設計の微調整についてもアドバイスを提供し、システム全体の性能を向上させることができます。 そして、こうしたアドバイスは、装置を取り付けた後に最適化を行うよりも、紙面上で変更した方がはるかに安価で済みます。

インレットとアウトレットのダクト設計が適切であれば、フィルター寿命が延び、フィルターのメンテナンスの必要性も減少し、長期にわたってフィルターの性能を向上させます。

4. キックオフミーティングを開催し、関係者全員に参加してもらうようにしてください。

関係者全員がプロジェクトに参加し、内容を理解できるよう、据付前の会議には全員を呼ぶようにしてください。 工場長や生産スタッフ、メンテナンス担当者にも会議に参加してもらい、装置の据付によって施設に混乱が生じないかなど、懸念点を共有してもらいましょう。 こうした手順を踏むことで、ダウンタイムの削減や排除につながります。 プロジェクトを監督するエンジニアリング会社と、集塵機の専門家を含む外部の請負業者や装置納入業者が同席し、プロジェクト全体を通して関係者間の効果的なコミュニケーションを確保する必要があります。

5. 装置のカスタマイズや設定が必要な場合は、メーカーの工場で事前に組み立ててもらいます。

集塵プロジェクトにカスタムアイテムなどの特注の機器が含まれる場合は、工場で主要なサブセクションを事前に組み立てて適合を確認するよう、発注時にメーカーに依頼してください。 工場で装置の部品を事前に組み立てておけば、現場での据付をよりスムーズに行えます。 下請業者を使わずに自社で製品を組み立てているメーカーを選べば、適合精度に関する懸念を軽減できます。

6. 据付作業の際は、工場で装置を担当する作業員を立ち会わせるようにしてください。

製品の組立・据付作業の際は、当該製品サプライヤーの担当者が現場で立ち会えるよう、スケジュールを調整してください。 たとえば、正規の集塵機メーカーの担当者であれば、集塵機の組立図や組立指示書を明確に説明でき、現場で混乱が発生しても素早く解決できます。また、部品や正しい位置などの詳細な説明が必要になった際、工場担当者と円滑にコミュニケーションを取ることができ、 据付作業を簡略化する方法についても的確に回答してくれます。

7. 据付作業時に使用するスペア部品の発注を検討してください。

請負業者の大半は集塵機の据付時に細心の注意を払いますが、それでも作業中に部品がぶつかったり、破れたり、破損したりするリスクは存在します。 現場で再加工できる部品もありますが、交換が必要なものがあるほか、爆発ベントやフィルターなどの購入部品の場合、在庫がないことがあります。 標準部品は通常、在庫があり、すぐに現場に出荷できますが、特注部品に関してはリードタイムが長い場合があるため、プロジェクトの遅延リスクを減らすため、事前にスペアを注文しておくことをお勧めします。

8. 機器のサプライヤーが初回起動のサポートや製品トレーニングを実施しているかどうか確認してください。

機械設備や電気設備の据付が完了し、請負業者が設備の試験や試運転の最終段階に入った段階で、集塵機の専門家を呼び、追加で起動確認を行ったり、試運転を支援してもらいます。 専門家が現場に立ち会うことで、集塵機の運用開始時にトラブルが発生した場合、確実にサポートが得られます。 システムの稼働後は、専門家がシステムの検査、風量の測定、静圧の確認を行います。なお、設計された風量の設定値に合致するよう、システムを調整することがよくあります。 また、専門家はフィルタークリーニングシステムの動作全般を確認できます。集塵機が正常に動作を開始した後、集塵機の専門家が工場作業員に操作方法やメンテナンス方法のトレーニングを提供します。

集塵システムは生産工程と密接に統合されている必要があり、生産装置の変更、電力や圧縮空気などの供給ルート変更などが必要になるケースが多々あります。また、新しい資本設備の据付は当然必要となります。 中規模プロジェクトの場合でも遅延や課題が発生する可能性は大いにありますが、先を見越した計画と上記ヒントがあれば、施設への集塵システムの設置に関連する遅延や課題の多くは解消、回避できるでしょう。 プロジェクト開始前に下準備を行い、確実にプロジェクトを成功させましょう。

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