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プリーツバグフィルター: バグハウスでの集塵に関する問題を解決

ドナルドソントリット、プロダクトマネージャー、Debbie Horton

厳しい経済情勢の中で、資本設備に多額の資金を投入できるとは限りません。 代わりに多くの場合、古い機器を使用して現在の増加する性能要件を満たそうとします。

20年、30年、40年と稼働しているバグハウス集塵機を目にすることも珍しくありません。 問題は、古い集塵機が常に新しい要求や規制に対応しなければならないという現実です。 現在の大気質基準では多くの場合、従来の16オンスのポリエステル製バグフィルターで可能なレベルよりも優れたフィルトレーション効率が求められます。 また、捕集される粉塵の研磨性が高いために、古いバグハウスで使用されている不織布フィルターメディアがフィルターバグの底に穴を開けてしまうことがあります。この場合、フィルターの寿命が大幅に短縮されます。 

現在バグハウス集塵機に影響をもたらしている問題の多くは、プリーツバグを採用することで費用対効果の高いソリューションを得ることができます。

プリーツバグとは何ですか?

プリーツバグは通常、長くて細いフィルターアセンブリーで、バグフィルターよりもカートリッジフィルターのように見えます。 プリーツバグフィルターメディアのオプションは、スパンボンドポリエステルから、効率を最適化するPTFEメンブレンまたはファインファイバー層、さらには高温アプリケーション用の硬化アラミドメディアなど、アプリケーションのニーズに応じた他の多くのメディアにまで及びます。

プリーツバグにはコアが組み込まれており、フィルターバグとそのサポートケージの両方を置き換えます。 一部のプリーツバグのデザインには、上部に湾曲した開口部があり、一部のバグハウスフィルターで使用されているベンチュリと同様に、クリーニングエネルギーを高めています。

プリーツバグは、外見だけではなく機能もバグフィルターよりカートリッジフィルターに似ています。 プリーツバグ(ポリエステルスパンボンド)メディアは通常、初期効率が高く、通常のフィルターバグのポリエステル製フェルトよりも耐久性に優れています。 さらに、平均的なプリーツバグは同等の長さのフェルトバグよりもはるかに多くのメディアを組み込むことができるため、通常はプリーツバグを使用すると、フェルトバグの場合よりも長さを大幅に節約できます。 

トップロード式、ボトムロード式、さらには楕円形式用のプリーツバグデザインがあります。

バグハウスのプリーツバグフィルターの利点

フィルター領域の増加 - プリーツバグフィルターを使用すると、フィルター1フィートあたりのフィルトレーション面積が2倍になります。そのため既存の装置では、プリーツパック設計のフィルターメディアを増やすことで、フィルトレーション速度を低下させるか、または同じフィルトレーション速度でより多くの量を処理することができます。 これにより、別の集塵機を追加したり、現在の機器を酷使したりすることなく、既存の集塵機を通してより多くの空気を流せることがあります。 ここでの注意は、バグハウスの下部から装着する集塵機では、集塵機の上昇速度プロフィールに基づいて、総空気量の制限がある可能性があります。

圧力損失の低下 - プリーツバグはバグハウス集塵機内のメディアの量を2倍にすることができるため、同じ風量の量での集塵機の平均差圧損失を下げることができます。 ファンを調整してフィルトレーションシステムの静圧負荷を減少できる場合、圧力損失が低下すると、多くの場合、フィルター寿命を通してエネルギーを節約することができます。 差圧の損失が低減されることで、フィルターに必要なパルスクリーニングの頻度も減り、圧縮空気の消費量をさらに節約できます。

耐摩耗性 - 摩耗によりフィルターバグの下部に穴が開き、バグフィルターの寿命が短くなることがよくあります。 その結果、粉塵を含んだ空気がフィルタリングされずに穴を通過してしまうため、フィルターバグによる排出に不具合が起こります。 プリーツバグは、いくつかの特性により、こうした摩耗の問題に対処できます。 まず、プリーツバグのスパンボンドポリエステル製メディアは非常に耐久性があります。 次に、プリーツバグ設計では、バグ1フィートあたりのメディア量が多くなるため、プリーツバグの長さは通常、ファブリックバグよりもはるかに短くなります。 これにより、集塵機の下部にドロップアウトゾーンを設けることができます。 低速で開口部が大きい集塵機ほど、大量の粉塵を吸収することができます。 このゾーンがあると、重くて研磨性の高い粉塵がフィルターバグの底で回転してバグを傷つけることなく、すぐにホッパーに落下します。

フィルター効率の向上 - プリーツバグのもう1つの利点は、フィルター効率の向上です。 場合によっては、プリーツバグの採用によりフィルター効率が向上したことで、排出基準の達成レベルから超越レベルへと改善される可能性もあります。 捕集される粉塵が製造工程である場合、スタックからの排出が減ると、販売できる製品が増えるため、フィルター効率の向上は全体的な生産性の向上にも役立ちます。 

優れたメンテナンス性 - フィルター交換において、ファブリックフィルターバグの交換は不快で時間を取られるものでした。 通常、汚れたバグやケージを集塵機から取り外すのが困難である上に、新しいバグを集塵機に取り付ける前に、汚れた古いバグをケージから取り除く必要があります。 

プリーツバグは、集塵機のバグとケージの両方を置き換えるため、より簡単にすばやく交換できます。 さらに、プリーツバグは通常、対応するバグやケージよりも長さが大幅に短いため、取り扱いがはるかに容易です。 プリーツバグを使用すると交換時間を半分以上短縮できる場合も度々あります。バグの交換に必要な労働時間を削減し、ダウンタイムを減らすことができるため、交換のしやすさもプリーツバグの使用でコストを削減できる理由の1つとなります。

フィルトレーションメディアの試験結果*

ドナルドソンは、バグハウスアプリケーションで一般的に使用される毛焼き処理フェルトメディアの性能を、プリーツバグで使用されるUltra-Web SB(スパンボンド)メディアと比較するための試験を実施しました。 この試験は、米国材料試験協会(ASTM)の試験D6830-02を使用して実施するため、独立したラボに依頼しており、 米国環境保護庁が環境技術検証(ETV)プログラムに使用したものと同じ試験方法を採用しています。

圧力損失62%減

試験中の6時間の性能確認段階において、Ultra-Webスパンボンドは16オンスのポリエステル製フェルトよりも低い圧力損失で動作し、 平均圧力損失は、毛焼き処理フェルトと比べて62%低減しました。

パルス回数87%減

試験中の6時間の性能確認段階において、Ultra-Webスパンボンドでは、圧力損失を4インチ未満に維持するために必要なパルス回数は18回に留まりました。 一方、16オンスのポリエステル製フェルトでは、圧力損失を4インチ未満に維持するために必要なパルス回数は139回にのぼりました。 つまり、圧力損失を4インチ未満に維持するために必要なパルス回数87%削減しています。

排出量94%削減

この試験では、試験最終段階において、Ultra-Webスパンボンドの排出量が、16オンスのポリエステル製バグと比べて94%少ないことを示しています。

ドナルドソンの強みがお客様のソリューションに

プリーツバグはバグハウスのさまざまな課題に対してソリューションを提供します。新しい資本設備を導入する労力や経済的コストをかけることなく、集塵システムによって生産量を高めていく方法もその1つです。 プリーツバグを採用することで、高効率なフィルトレーションのほか、圧力損失の低減、フィルター寿命の延長、手間の少ない短時間でのメンテナンスが実現でき、フィルターの摩耗の問題にも対処できます。

プリーツバグでバグハウスの排出量を改善

プリーツバグでバグハウスの排出量を改善

プリーツバグは、バグハウス集塵機の最も一般的な課題に対して費用効果の高いソリューションを提供します。 Ultra-Web®スパンボンドプリーツバグのフィルター効率を改善したことで、従来の16オンスの毛焼き処理ポリエステル製フェルトメディアバグと比較して、どのように排出量を削減できるかを学びます。

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*試験手順: ASTM試験D6830-02は、3段階で構成されるフラットシートメディア試験です。 1)最初の段階は、長期間の操作をシミュレートするための1万回のフィルトレーションサイクル(パルスサイクル)で構成されるコンディショニングフェーズです。  2)2番目の段階は、30回の通常のフィルトレーションサイクルで構成されており、メディアがコンディショニング期間から回復できるようにします。  3)最終段階は性能確認段階となり、 通常のフィルトレーションサイクを6時間持続させます。 この段階では、圧力損失が4インチに達すると、メディアがパルスされます。 6時間にわたって圧力損失を4インチ未満に維持するために必要なパルス回数が、各パルスの3秒後の圧力損失とともに記録されます。
注: 16オンスのポリエステル製フェルトサンプルでは、毎分6.6フィートの通常のフィルトレーション試験速度を採用しました。 Ultra-Webスパンボンドメディアは、16オンスのフェルトバグの2倍のメディアを提供するプリーツバグで使用されるため、Ultra-Webスパンボンドメディアは、最終製品の組み立てをシミュレートするために、毎分3.5フィートの修正フィルトレーション速度で試験を実施しました。
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