ディーゼル燃料とディーゼル燃料システムは、それぞれ急速に進化している技術であり、互いに協力し合いながら進化しているのです。 年々厳しくなるエンジンの排ガス規制と、エンジニアリングの成果により、これまでで最も高度でクリーンかつ柔軟なエンジンが実現しました。
また、超低硫黄軽油(ULSD)から各種バイオディーゼル混合燃料に至るまで、エンジンを稼働させるための選択肢は広がり続けています。 さらに、燃料や燃料システムに必要な調整剤や添加剤を加えると、ディーゼルのバリエーションは無限に広がります。
また、エンジンの燃料システムは、肉眼では見えない汚れでもインジェクターや燃料システムに影響を与えるため、どのような燃料でもこれまで以上にクリーンでドライな燃料でなければなりません。
つまり、燃料フィルトレーションは、大型車両や機器を単に走らせるだけでなく、クリーンで効率的に走行させるために不可欠だということが分かります。
適切に設計された燃料システムは、最初から汚染制御について考慮しています。 燃料フィルトレーションは、燃料システムにとって不可欠な要素です。 水の分離、粒子状物質や非伝統的なあらゆる汚染物質を制御、管理する必要があり、それを怠ってしまうと損害につながるおそれがあります。 アプリケーションエンジニアは、燃料回路の設計とシステム全体の清浄度との関係を認識しておく必要があります。
現在、セカンダリーフィルターには4~5 μmで絶対効率99.9%が要求されており、その一方で上流のプライマリーフィルターでは7~25 μmで効率99%(ISO 19438による)に適合しています。 こうした変化の背景として、新しい燃料清浄度要件を満たすために、水分離、フィルター効率、フィルター寿命を一定に保つ、または向上させることが期待されています。 ドナルドソンのアプリケーションエンジニアは、これらの課題を解決するために、フィルター構成やメディア技術の進歩など、業界の多くの進歩をリードし、最新のディーゼルエンジンに不可欠なクリーンでドライな燃料を提供しています。
実際の環境とエンジンの状態は非常に多様でダイナミックであるため、ドナルドソンは実環境をシミュレーションする独自の燃料試験機能の提供に努めています。 標準ISO試験では、測定可能な一定のラボの条件下において性能を定義することはできるものの、実際の燃料システムにおいては、エンジンは日々動的な環境で動作しており、同様の条件下で性能を発揮する必要があります。
このニーズに応えるため、当社は業界をリードして独自の試験規格と測定機能を開発し、従来ラボでの測定が困難であった動的燃料力を含む現場条件を効果的にシミュレーションしています。 また、燃料と水の分離試験機能を開発し、ラボでのフィールド試験と同じパラメータを再現しています。 こうした独自の試験機能により、より迅速かつ効率的に実性能の開発工程を合理化し、これらの技術が実世界の用途で性能を確実に発揮できるようにしています。