燃料フィルトレーションは燃料フルシステムにおいて不可欠な部分です。 最新のエンジンには、より優れた燃料フィルトレーション技術がますます求められており、クリーンな燃料を車両の燃料システムに供給する必要があります。汚染された燃料は、車両のダウンタイムをつながったり、エンジンや高価な燃料システムコンポーネントを高額で修理しなければならない状況を招きます。 ドナルドソンが適切な燃料フィルトレーションとシステム保護に関して、一般的な質問に答えていきます。
Q： 追加のフィルトレーションはどこに取り付ければよいですか？
A： 追加のフィルトレーションはプライマリーフィルターとして、工場出荷時に取り付けてあるフィルターの前に取り付けることをおすすめします。既存のフィルターは元の状態のままにしておく必要があります。 集水ボウルの確認やフィルターの交換が簡単な場所であれば、どこにでも取り付けられます。 最新の車両では通常、リターンループ燃料システムを採用しています。このシステムでは、燃料は工場出荷時に取り付けてあるフィルターに送られます。 エンジンが必要な量を取り込み、残りはタンクに戻されます。 追加のフィルトレーションを既存のフィルターの前に取り付けることにより、タンク内の燃料すべてが継続的にフィルトレーションされます。 既存のフィルターからエンジンまでの燃料システムを変更せずにそのままにすることで、繊細なエンジン管理システムへの影響を最小限に抑えられます。 またこれにより、工場出荷時に取り付けられているフィルターに到達する燃料が、自動車メーカーの指定する清浄度と同程度になっているようにできます。
Q： 追加のフィルトレーションを取り付ける必要はありますか？
A： 遠隔地または利用できる燃料の品質が不確かな場所で車両を使用する場合は、追加の燃料フィルトレーションを使用することで、燃料関連問題の発生防止につながります。
Q： 追加フィルトレーションを取り付ける以外に、何が必要ですか？
A： 一部の車両は追加のインライン燃料ポンプによって、燃料フローの増加につながります。 信頼性と耐用年数の観点から、高品質のポンプを使ってください。
Q： 追加フィルターを取り付ける際に考慮すべきことはありますか？
A： 追加のフィルターには、エンジンに十分な燃料流量を送り込める性能が必要です。 燃料ラインに急カーブができないようにし、高温の排気コンポーネントの近くには配置しないでください。 すべての燃料ホースの接続部分は、燃料が漏れず、空気が入らないようにする必要があります。 ホース継手がフィルターヘッドアセンブリーにねじ込まれている場合は、燃料耐性のあるスレッドシーリング材の使用をおすすめします。 多くの燃料システムは真空状態で稼働します。 隙間があると空気が燃料ラインに吸い込まれ、エンジンの不点火を引き起こしたり、起動が困難になることがあります。
Q： 今の方法で何年もの間、何の問題もなくディーゼルを扱ってきました。なぜ今の方法を変えなければならないのですか？
A： お客様が運転している車両によります。 古い技術（プレコモンレール）を使った車両を運転している場合は、おそらくこれまでと同じ方法を継続できますが、 新しい技術（コモンレールなど）を使った車両を所有していたり、所有する予定がある場合は、燃料補給の場所と方法に関して、これまで以上に注意を払う必要があります。
車両燃料システムの早期故障に悩まされている場合は、この先もご覧ください。
Q： ディーゼル燃料の何が変わったために、こういった燃料システムの故障が発生しているのでしょうか？
A： 硫黄含有量の削減を除いて、10年以上、燃料規格に大幅な変更はありませんが、 仕様にぴったり合致したディーゼルを使用するのみでは、もはや十分とは言えません。 サイトインフラの不十分なメンテナンス、不適切な燃料の取り扱いおよび補給により、新しい機器が許容できない量の汚染物質が燃料に入り込む可能性があります。
Q： 車両の燃料システムが変更されたのはなぜですか？
A： 現代のディーゼルのメーカーは、今まで以上に厳しくなっている排出ガス規制の要件を満たすため、さまざまな新しい技術を採用しています。 小型車両メーカーで一般的に使われている技術の1つが、高圧コモンレール（HPCR）燃料システムです。 HPCR燃料システムは、通常30,000 psiを超える圧力で稼働します。
Q： 高圧コモンレール燃料システムの利点は何ですか？
A： 排出量の削減、燃費の向上、出力の向上、エンジンノイズの低減です。
Q： HPCR燃料システムには、古い車両とは異なる燃料要件がありますか？
A： 新しいHPCRシステムは、作動圧力が高いために、燃料の汚染に対する耐性がはるかに低くなっています。 燃料システムメーカーは、燃料内の汚染物質による故障は工場出荷時の欠陥ではないという姿勢をとっており、多くの場合保証対象外となります。
固形の粒子は燃料システムの可動部とシーリング面に、元に戻せない損傷を加えます。 摩耗の最初の兆候は、通常起動不良やアイドリング不調として表れます。 燃料消費量の増加、出力低下、排出ガスの増加といったエンジン性能低下は、摩耗が進んでいることを示す一般的な兆候です。 最終的には、燃料インジェクター、ポンプ、さらにはエンジンそのものが、完全に故障してしまうおそれがあります。
Q： どのような種類のどれほどのレベルの汚染が元に戻せない摩耗につながりますか？
A：高圧コモンレールインジェクターによって供給される燃料の正確な配分、量、タイミングが、完全燃焼、性能、エンジン寿命には重要です。 最小の硬質粒子と軟質粒子である1～5ミクロンのサイズのものが、損傷を与えて重要な表面部分をへこませることが知られています。 高すぎる圧力で燃料を供給すると、へこんだ表面が侵食され、元に戻せない摩耗になります。
